ガイダンス

音楽の制作、編曲、分析などのためには、音楽を構成する基本的理論を知る必要がある。当然ながら、まったく理論を知らなくても音楽は生み出せるし、演奏することも可能だ。逆に理論を知っているためにその理論に振り回され、独創的な音楽を生み出せなくなることもある。制作や編曲には弊害もあるが、楽曲分析において基本理論を抑えていることは非常に重要で、構成された音の要素によって製作者の意図や遊び心などが見えてくるようになる。

これらの母体となる音楽理論は、

前段はクラシック音楽で大発展した長調・短調の音楽理論を体系的に学ぶ。20世以降の音楽は貪欲に美味しいところを継ぎ接ぎに奪い、ポピュラー音楽の中に援用した。それらの美味しいところテイストを理解する。

後段はブルース調として生まれ出たモードについての概略を学ぶ。音楽における20世紀最大の謎であるブルースの拡散を中心にコーダル、モーダル、セリーと続く音楽を総括する。